ポスト団塊ジュニア世代とは、1975年度(昭和50年度)から1979年度(昭和54年度)までに生まれた世代を指します。
団塊世代を親に持つ世代でもあります。
世代名は、団塊ジュニア世代の後に生まれた世代という意味です。
また、就職氷河期に遭遇した「氷河期世代」の後半の世代にあたります。
ポスト団塊ジュニア世代は、日本経済の安定成長期に生まれました。
しかし、学生時代のときにバブルの崩壊が起きています。
また、出生数が急激に減少していった世代でもあり、1975年(昭和50年)生まれが約190万人だったのに対し、1979年(昭和54年)生まれは約160万人にまで減少しています。
ポスト団塊ジュニアは、「ゆとり教育」導入移行時期にあたり学生時代に様々な教育や休日の変化に直面した人がいる世代です。
全国の多くの中学校で行われていた男子中学生への丸刈り強制が、1979年度生まれが中学校に入学する1990年代には廃止されるなど、校則や管理教育の緩和が見られるようになりました。
少子化が進んだため、ポスト団塊ジュニア世代では大学受験の競争が徐々に緩和されました。
卒業後の就職は、就職氷河期の真っただ中でした。
アジア通貨危機などによる不況に加え、派遣社員の規制が緩和され、正社員になるのが困難となりました。
そのため、非正規労働者の割合が高くなりました。
これらの要因から、結婚しない、できない人も多く、未婚率が高まっています。
また、不安定な現状、将来に対する不安などから、結婚しても、子供を作らない人も少なくありません。
その結果、出生率も低下しています。
また、独身者の中には経済的な理由から親との同居を選択する人も増えています。
厚生労働省による、2011年(平成23年)の『労働経済白書』では、1970年代後半生まれのポスト団塊ジュニアの男性は、他世代に比べて非正規雇用から抜け出せない人の割合が高く、この世代の若者に非正規拡大のひずみが集中したと分析されています。
正社員であっても、低賃金でサービス残業まみれというケースも珍しくありません。
所得は下落し続けており、年功序列の賃金体系もなくなりつつあるため、将来に期待を持ちづらいのが現状です。
ポスト団塊ジュニア世代の学生時代はバブル時代でした。
バブル崩壊後もしばらくは、ポケベルが流行し、ジュリアナ東京の開店やJリーグが開幕するなど、バブルの余韻が残っていました。
また、中高生の時代は、テレビの歌番組の減少など、アイドル冬の時代と呼ばれた時期でもありました。
しかしその後、20歳前後の頃は、モーニング娘。をはじめとするハロプロ系アイドルの全盛期となりました。
ポスト団塊ジュニア世代は前半と後半で全く違う学生文化を享受しました。
1995年3月で高校を卒業した1976年度生まれの人たちまでは基本的に団塊ジュニアの文化とほぼイコールでした。
また、熾烈な受験戦争も1976年度生まれ以前の人は経験しています。
ターニングポイントとなった年は、1995(平成7)年です。
この年は、1976(昭和51)年度生まれの高校卒業にあたり、阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件などが起こりました。
この年以降、いわゆる「コギャル文化」がいっせいに花開き、同時に「Windows95」の爆発的ヒットによって本格的なIT社会の時代に突入しました。
1978年度生まれ以降の人たちは、ギャルファッション・ストリートファッション・B系・ルーズカジュアル・裏原宿系といった「コギャル文化」の影響を受けています。
また、アムラーやシノラーなどのファッションも流行しました。
さらに、ポケベルやプリクラ、たまごっちなど、多くのヒット商品を生み出しました。
さらに、大学生・OLなどになると「お姉系」という流行を作り出しました。
このころ生まれた日本の若者服の枠組みは、基本的にそのまま2010年代まで続いていて
、日本にとどまらず世界に普及しています。
1990年代中盤には、携帯電話・PHSやインターネットの普及が始まりました。
そして、1999年のi-modeの登場によって高校生から大学生の頃には携帯は欠かせないツールとなっていました。
ポスト団塊ジュニア世代という安易な世代名からもわかる通り、さしたる特徴はないといわれています。
おとなしい世代のようです。
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